2012年12月17日月曜日

日本学術会議ニュース・メール ** No.369 ** 2012/12/14

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日本学術会議公開シンポジウム「地域研究の「粋」を味わう
―現地から中国、東南アジア、アフリカ、中東を読む」の開催について(ご案内)
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(開催趣旨)
 地域研究とは何か。海外のさまざまな現象を研究する「地域研究」が、日本で
学問として市民権を得るようになって、半世紀近くが経つ。欧米の「エリア・ス
タディーズ」が冷戦期の戦略的な志向をもち、その学術性に疑問が投げかけられ
がちなのに対して、日本の地域研究は、より幅広く、特定の利害関係から自由な、
豊かな学問として発展してきた。海外の現象から得られる「発見」。世界のなか
に自らをおくことで可能となる「相対化」。海外のさまざまな事象を比較して、
一般則を見出す「比較」。そしてそれぞれの地域の文化、社会の独自性を知るこ
とを前提とする「多文化共生」。グローバル化された現代社会に、地域研究は不
可欠である。
 本シンポジウムでは、中国、東南アジア、アフリカ、中東を舞台に、長年
「地域研究」に携わってきた専門家が、それぞれの地域研究の「粋」を語る。
同時に、同じ地域研究でも、それぞれが専門とする学問分野の違いによって多様
なアプローチがあることを、報告から感じて欲しい。
 


◆日 時:平成24年12月19日(水)13:00~18:00(12:30 開場) 
◆会 場:日本学術会議講堂(東京都港区六本木7-22-34)

 プログラム 
13:00 開催趣旨説明
      田中耕司(日本学術会議第一部会員 京都大学特任教授 学術研究支援室長)
13:10-13:40  基調講演 
       酒井啓子(日本学術会議第一部会員 千葉大学法経学部教授)
       武内進一(日本学術会議連携会員 日本貿易振興機構アジア経済研究所 
                                  地域研究センターアフリカ研究グループ長)
13:40 第一報告  国分良成(日本学術会議連携会員 防衛大学校 学校長)中国
       「地域研究としての中国研究―世界と日本のあいだ」
14:25  第二報告  桜井由躬雄(東京大学名誉教授 京都大学客員教授)東南アジア
       「ベトナムの小村バックコックを舐める-「私」の地域学の20年-」
15:10  休憩
15:25  第三報告  松田素二(京都大学文学研究科 教授)アフリカ
       「アフリカから多文化・多民族共生の技法を学ぶー地域研究の醍醐味」
16:10  第四報告  長沢栄治(東京大学東洋文化研究所 教授)中東
       「地域研究における私的なものと公的なもの」
16:55  総合討論 
       国分良成(日本学術会議連携会員 防衛大学校 学校長)中国
       桜井由躬雄(東京大学名誉教授 京都大学客員教授) 東南アジア
         松田素二(京都大学文学研究科 教授)アフリカ
       長沢栄治(東京大学東洋文化研究所 教授)中東
       酒井啓子(日本学術会議第一部会員、千葉大学法経学部教授)
         武内進一(日本学術会議連携会員 日本貿易振興機構アジア経済研究所
                                   地域研究センターアフリカ研究グループ長)
17:55  閉会の辞 
         小松久男(日本学術会議第一部会員 東京外国語大学大学院
                                           総合国際学研究院特任教授)

    ※ 一般公開。予約不要・参加費は無料。定員300名。
    ※ 後援:地域研究コンソーシアム(JCAS)
            京都大学地域研究統合情報センター(CIAS)
          NIHU プログラム イスラーム地域研究東京大学拠点
     

 以下にご案内のポスターがあります。
 http://www.scj.go.jp/ja/event/pdf2/163-s-1-2.pdf

 【問合先】地域研究コンソーシアム(JCAS) 事務局
   E-mail: jcasjimu[at]jcas.jp またはTEL: 075-753-9616
    
   日本学術会議事務局第一部担当 嶋津(TEL:03-3403-5706)